お知らせ

新年のご挨拶 令和七年

檀家さま、有縁の皆さま

あけまして、おめでとうございます!

本年もまたよろしくお願いいたします!

大事の前の小事(だいじのまえのしょうじ)、このことわざはよく知られていますが、二つの意味で使われることがあるのを皆さまご存じでしたでしょうか?
恥ずかしながら私は「大きなことを成すためには、些末なことは無視する。どちらが大事かよく考えよう」という意味でのみ理解していました。
ですが最近読んだ本の中で「大事は小事の積み重ねの上に成り立っている」という意味で使われており、調べてみるとこのことわざは二つの使われ方があることを知りました。

あるあるネタですが、試験勉強をしていると部屋の掃除をしたくなる、LINEで仕事の返事をしなければならない時に写真フォルダの整理をしてしまう、など「今やらなくてもええんちゃう」という行動をついついしてしまいます。

下に掲載した掲示板をお読みいただきたいと思いますが、お釈迦さまは目の前にある苦しみを取り除くのに必要のない質問には、しばしば無記(判断を示さず答えない、言及しない)という立場をとられました。
もしかすると「その質問って、今関係ないよね」と考えられ、「論争も時間が勿体ないし、諍いが起こるのも嫌だから黙っておこう」と考えられたかもしれません。
ですが仏教の世界観を知れば、お釈迦さまが形而上学的な思考をなされていないわけがなく、必要な時にはしっかりと説かれていたはずです。

試験前の掃除も仕事中の写真整理も、前者の意味での「大事の前の小事」です。
まずは成すべきことを成すべきです。
ですが掃除も整理も大切なことにかわりはありません。
それらを時間に余裕がある時しっかりと行っていれば、より良い環境で勉強や仕事をおこなえます。
これが後者の意味での「大事の前の小事」でしょう。

「大事の前の小事」の二つの意味を理解し、「今の自分には何が一番大切で、必要なのか」これを適切の判断できるようになれば、より良い人生を送ることができるのではないでしょうか。

掲示板108